ペジテの自転車とは
どうもみなさんこんにちは、レヴィメンバーの幸田です。突然ですが、みなさまボードゲームはお好きですか? レヴィメンバーはボードゲームが好きで何かの機会でアジトに集合した際はボードゲームに興じることもあります。(コロナ禍前が懐かしいですね)
みなさんご存知の通り、レヴィはシステムデザインの会社ですが、ボードゲーム x システミングを融合させたあるコンテンツを提供していたりもします。それが研修教材「ペジテの自転車」です。
元々、システミングとはシステム開発に取り組む際の考え方の1つです。通常、チームで行う取り組みには各個人が持つ複雑な考え方や躓きポイントが多く発生します。この「システミング」という考え方はシステム開発における課題をどう払拭するかという点で有利に働きます。「ペジテの自転車」もチームでプレイする協調型のゲームとなっており、参加プレイヤーは全員で協力して顧客満足度の高い自転車を開発して世に送り出そう、という内容のゲームです。ゲームプレイを通じてシステム思考の学びポイントも盛り込んで作られており楽しくてためになるコンテンツです。
導入事例
「ボードゲームなんて陽キャの遊びでは...?」と考えておられる方もご安心ください。既に様々な企業様で研修教材として使用した実績があり、大変好評をいただいております。
詳しく様子を知りたい方は、こちらもご覧ください。
ペジテの自転車のすごいところ
「ペジテの自転車」はボードゲームとして使用しても楽しいコンテンツですが、研修教材としても優秀な側面を持ちます。
システム開発では様々な場面で課題が発生し、その内容は枚挙に暇がありません。しかし、発生する課題の多くはチームメンバーの認識を揃えることで解決できる場合があります。ただし、この認識を合わせるということがまたハードルが高く、経験豊富なつよエンジニアと経験の浅いエンジニアが同時に同じ視点でプロダクトを考えることは中々にハードルを要求されます。
自転車が欲しいユーザーからの要求の中には「レースに出たい」と「子どもを乗せたい」という矛盾した要求が発生することもあります。プレイヤーは協力しながらこの課題を解決するために視点を揃えて向かうべき方針の認識を合わせていきます。
「ペジテの自転車」プレイ中の世界線では、システム開発に必要な要素がカードに置き換えられます。顧客要求、法規制、自転車の部品、等々のカードを並べていくことでボードに向かう各プレイヤーが同じ視点、同じ言葉を使ってプロダクトを捉えることの重要性を学ぶことができます。
オンライン化の取り組み
最低3人からゲームを始めることができるため、ご友人が少ない方も問題ありません。ただしこのコンテンツはチームプレイを前提としたゲーム。複数人でボードを囲びながらコミュニケーションをする必要が出てきますが、どうしても昨今の状況を考えると集合研修自体が難しい場合もあります。そのため実施された企業様からもオンラインでやりたいというお声を多数いただいていました。
元々はmiroというオンラインで使用できるホワイトボードのサービスを使用してなんとかペジテの自転車を提供していましたが、実際のボードゲームとは異なり、操作性の面で課題が残る状況でした。。。
そこでレヴィはこの研修教材「ペジテの自転車」のオンライン化の取り組みをスタートしました!
組織の方針で集合することが出来ずに見送ってしまった企業様、ペジテの自転車をプレイしたことがない初めましての方もオンラインでゲームプレイができるようになる予定です。本日のブログではそんなペジテの自転車の開発秘話や現在の中身をちょっとだけお見せします。
ペジテの自転車開発裏話
ここで少し「ペジテの自転車」開発裏話を紹介します。
開発にはTypescript + React/Reduxを採用しており、バックエンドのデータはfirebase(firestore)に保存しています。また、Github の Pull Request (PR) ではGithub Actionsでソースビルドが走り、ソースの画面が確認できるようになっています。
Typescriptの型チェックによるガードでバグが入り込みにくいソースコードを書きながら進めることができるという反面、定義した型以外の要素を使うと当然ながらエラーが発生します。
私はたまにエラーを埋め込んだコードをGithubへpushしてしまうのですが、PRの際に生成された環境でエラーが発生したことに気づいた時は、PRを取り下げずにそのままにしておきます。つまり、エラーを一晩寝かしてお祈りをする訳ですね。
そうすることで、妖精さんが夜のうちに修正、無事にmainブランチへとMergeされる。という事が起きたりします。
という靴屋の妖精ドリブンな開発もある日終わりがきてしまいました。CIに型チェックを行うように項目が追加されていたのです。PR時に型チェックが走るためどのコードでエラーが発生しているかGithub上で確認できるようになり、エラーを埋め込んだままのソースをPRに出す事ができなくなってしまいました。
ここで皆様に紹介したいことは、多くのシステム開発では仕組みを見直すことにより改善される課題も存在するということです。各個人のスキルのギャップも、仕組みを見直すという選択肢を知っておけば、解決までの道のりは案外短いのかもしれません。
レヴィが提唱するシステムデザインを組織にインストールすることで、課題の特定やボトルネックの解消方法を業務の仕組みとして取り入れることが可能になります。元々「ペジテの自転車」はこのシステムデザインを導入するための教材として開発されました。
おわりに
本日のブログは「ペジテの自転車」オンライン化の取り組みについてのお話でした。
最後に、「ペジテの自転車」をプレイした方の声を一部、ご紹介します。
- ゲームの振り返りで、ステークホルダーの把握や要求定義の大切さなどを学ぶことができました。
- ペジテの自転車で得点が高かったグループの工夫(交渉することや隠れた要求を意識すること)が現実の仕事にも通じることがわかったとき、深く納得しました。
- ペジテの自転車、何年ぶりかのようなカードゲームで純粋に楽しませていただきました。ものづくりを進めていく上で必要なステップや手順などを短い時間で身を以て体感することが出来、解説いただいた内容以上に示唆に溢れた研修でした。
というお客様の声からも素晴らしいコンテンツであることがおわかりいただけたかと思います。
この記事をご覧いただき、ペジテ面白そう!オンラインならやってみたいとご興味をお持ちいただけましたら是非、レヴィまでご連絡ください。 まだまだ鋭意開発中のため続報をお待ちくださいませ!