こんにちは!レヴィメンバーの別所です。
「PERSEUSワークショップの報告(前編)」に引き続き、後編では第2部で実施しました、ワークショップ内容について紹介します。
第2部は、午前に実施した第1部会場「さかい新事業創造センター(通称:S-Cube)」から大阪府立大学なかもずキャンパスに場所を移し、主に学生のみなさん向けに2本の講演がありました。春休みにもかかわらず多くの方にご参加いただきました!
Small Sat Symposium 2021報告
1つ目の講演では、レヴィ代表の南部よりSmall Sat Symposium 2021について小型衛星ビジネスの最新情報を報告しました。
Small Sat Symposiumは、アメリカのユタ州で、宇宙ビジネスにおける最新トレンドの共有とネットワーキングを目的に毎年開催されています。今年は2/8-11(日本時間2/9-11)に、昨今の事情を考慮してバーチャル会議として実施されました。
最近、成長著しい小型衛星マーケットの話題の中で、なかなか触れる機会が少ないビジネスサイドの内容でした。夢やロマンと称されることもある宇宙開発ですが、報告の中では経営や金融にまつわるリアルな話も聞けました。
今後、加速していくことが見込まれる市場だけに、市場の関係者がビジネス視点でどのような評価・判断をしているかを知ることは重要ですね。報告は以下のような盛りだくさんの内容でした!
思いやりのあるものづくり
続いて、別所より学生の時に超小型人工衛星OPUSATプロジェクトの開発を経験し、現在メーカでものづくりに関わっている立場から、プロジェクトにおいて大切なことを学生のみなさんと共有しました。
OPUSAT(OPUSATはプロジェクトネームで後にCosMozと命名)は、先日3/15に国際宇宙ステーションから放出された大阪府立大学と室蘭工業大学が共同開発したCubeSat「ひろがり」の先代にあたるCubeSatです。講演の中では、なぜ大学で学生主導の超小型人工衛星開発プロジェクトをはじめたのか、どんな人工衛星を作りたかったのか、など、今となってはプロジェクト初期メンバーの頭の中にしかない想いなどをお話ししました。
人や社会に価値を提供するためには、さまざまな困難があります。困難を乗り越えるためには、課題を見つけては手を打ち、小さくトライアンドエラーのサイクルを回すことが重要です。そのサイクルが個人やチームの成長のきっかけになり、チームの成長がプロジェクトの成功につながると考えています。
また、プロジェクトを実践していく上では、このようなマインドセットと両輪で、思考法が大切になります。それがシステムデザインやプロジェクトマネジメントの方法論と考えています。その方法論を模擬衛星CanSatに適用したシステムデザインの例を紹介しました。
CanSatは本物の人工衛星ほどではありませんが、多くの要素を有するシステムですので、システムデザイン入門として、学びのあるプロジェクト体験になります。 ちなみにワークショップでは、CanSatへシステムデザインを活用して開発した、コーヒー缶サイズのCanSatの展示もおこないました。
まとめ
参加者のみなさんからは、プロジェクトを進める上での悩みなど、コメントや質問をいただきました。 一朝一夕で解決できる問題ばかりではありませんが、多くの経験を通して社会を豊かにできる人であふれる世の中になると良いですね。
課題に真剣に取り組む姿勢を頼もしく感じたとともに、自分自身も成長してみなさんの役に立ちたいと思った一日となりました。 このワークショップが参加者のみなさまのよき気づきになれば嬉しいです。
以上、第2部の報告でした!