株式会社レヴィ ブログ

システムデザインで価値を生み出す、株式会社レヴィの公式ブログです。

第8期を迎えて

こんにちは、レヴィ代表の南部です。 平素は格別のご高配を賜り誠にありがとうございます。

お陰様をもちまして、レヴィは、ついに8期目を迎えました。

Balusに目を向けると、プロジェクトが立ち上がってから、もう10年になります。

大阪府立大学(現大阪公立大学)で、学生たちと人工衛星を作っていた頃、システムとしてモノゴトを捉える力(つまりシステム思考力)が学生たちに欠けていることに気がつきました。同時に、そうした教育を初等教育でも高等教育でも受けてきていないことにも気がつきました。

最初は、「システム思考力を高めて衛星開発を楽にしたい」という想いから、のちの創業メンバーたちに声をかけ、Balusプロジェクト*1をはじめました。

その後、システム思考力の不足日本の成長のボトルネックになっていることに確信を持つようになり、「私たちがやっていることはきっと世界をよくすることだ!!」という想いと共にレヴィを創業しました。

「複雑さの中に価値と面白さを見つけよう」

というレヴィのミッションには、その想いが詰まっています。

レヴィが提供しているプロダクトは、仮説検証と学びの結果、姿を変えていっていますが、創業時の想いは変わっていません。

変化しているからこそ、原点を思い出すことは大切だなと思う今日この頃です。


さて、この1年、皆さんは何が思い出に残っていますか?


サッカーワールドカップ カタール大会では、ドイツ相手に逆転勝ち、スペイン戦でも圧倒的な劣勢の中、数少ないチャンスを射止め、見事勝利!

ワールドベースボールクラシックでは、準決勝、決勝、ともにドラマのような展開で、3大会ぶりの優勝!

スポーツにたくさんの勇気をもらいました。


一方で、シリコンバレーバンクの破綻など、因果関係をすぐには理解できない出来事も多く、世界は複雑で、未来の予測が難しいVUCAな社会へと益々進んでいると実感しています。

Chat GPTに世界が度肝を抜かれたことも記憶に新しいですね。

仕事や日常の中で、複雑なモノゴトを理解しなくてはならなくなった結果、モデリングの需要が高まっていると感じています。

モデリングを行うことで、目の前で起きている出来事の深層にある「構造」を認知ことができるようになります。

「構造」を意識することで、一見、相反する意見も実は同じことを異なる視点で述べていることに気がつけたり、真に議論すべきことが何かに気がつくことができます。*2

いままさに、世界に求められていることだと思います。

シリコンバレーバンクの問題の構造


「複雑」あるいは「予測が難しい」という言葉は一見ネガティブな言葉ですが、個々の要素では成し遂げられないような、予想もつかないすごいコトと、捉えることもできます。

ミッションに掲げているように、私たちは、「複雑さ」に正面から向き合った先に、幸せで面白い社会があると考えています。


今期も、レヴィの目指していることに共感してくださるお客様に恵まれて、売上は約3割の増収を達成することができました。

一方で、利益は、約8割の減益と厳しいものでした。

ただし、学びのために投資を行った結果なので、悲観はしていません。

第7期の学びを糧に、第8期はさらに遠くを目指します。

第7期をふりかえって

第7期も学びに満ちた一年でした。

  1. 社員が増えた
  2. Balusのアクティブユーザー数が10倍以上になった
  3. Balusユーザーコミュニティが発足した
  4. Balusが顧客価値につながることの確信が深まった

この4つは、特筆したい第7期の出来事です。

7月に、新しい社員がふたりレヴィに来てくれました。 前職とのギャップに戸惑いつつも、前線で活躍してくれています。

Balusは、この1年でかなり進化したと思います。 機能的には、サイドバービューモデルのUIリニューアルが特徴的だったかと思います。

事業的には、アクティブユーザーが劇的に増えたことや、提供価値への自信が深まった一年でした。


概して、第7期は、学びの一年でした。


第8期は、ビジネスアーキテクチャを定める一年にします。


レヴィのサービスは極めて柔軟性が高く、わたしたちは、お客様の課題に対してアメーバのようにカタチを変えて、課題解決を行ってきました。

これはこれで、会社のひとつのカタチだと思いますが、わたしたちはもっと先を目指しています。

それは、お客様ひとりひとりが、Balusを使いこなし、人類を叡智を活用できるようにして、直面している課題を解決できるようになることです。

レヴィのプロダクトを使う」ということは、人への投資です。

お客様の中長期的なニーズは、人材の価値を最大限引き出すことであり、わたしたちはそのお手伝いをしているのだと考えています。*3

短期的には、レヴィを補助ロケットブースターのように使うフェーズも有効かと思いますが、レヴィに関わってくださった方々がパワーアップして、さらにご活躍いただくことが私たちの理想です。


そんな世界とは、まだまだギャップがあり、たくさんの挑戦と仮説検証を繰り返していかなくれてはなりません。 遠くを目指すためには、持続可能なビジネスを行えていることが不可欠であり、それはそれで大変な挑戦です。

毎年、「今年は山場」と言っている気がしますが、第8期も大変そうです。

しかし、その先には、Balusユーザーの皆様が「日本の閉塞感を打ち破る」未来があると信じています。

引き続き、レヴィにご期待くださいませ!

*1:Balusは「Browser-based Assisted Library Universal System design application」の略称であることはあまり浸透していませんが、当時の論文等ではそのように紹介しています。

*2:最近、社内では、レヴィ・ストロースの「構造主義」と、レヴィが取り組もうとしていることの類似性が話題に挙がっています。私も遅ればせながら、COTEN RADIOでレヴィ・ストロースをかじりました。名前が似ているのは偶然です。

*3:レヴィは、未来型システム思考人材を育てるサービスを提供しており、人的資本経営との相性が抜群に良いと考えております。