株式会社レヴィ ブログ

システムデザインで価値を生み出す、株式会社レヴィの公式ブログです。

JSAI/SIG-BIに登壇しました

2020年3月18日に石垣島(沖縄県)で開催された人工知能学会(JSAI)の第15回ビジネスインフォマティクス研究会(SIG-BI)において、弊社の取り組みに関連する発表を行いました。

以下、質疑応答の時間に受けた質問&回答の一部です。

Q:プレイヤーチームの行動はだいたい同じになりますか?それともいろいろなパターンが現れますか?
A:多様な戦略をとることができ、チームによってかなり異なります。早いうちにプロトタイピングをたくさんやって隠れた要求を明らかにすることに注力するチームもあれば、見えている要求をしっかりと満たすように機能を選定して配置していくチームもあります。コミュニケーションコストを払って手札を共有するかしないかもチームによって分かれます。

Q:どんなチームやどんな戦略が高い得点を取りやすい/取りにくいなどがありますか?
A:イベントカードによる外乱や要求の分布にもよりますが、おおざっぱに言うとシンプル編ではプロトタイピングのコストが小さいのでとにかくプロトタイピングをして要求を全部明らかにしてから取り組むチームが勝ちやすいです。複雑編ではそれが必ずも有利になるとは限りません。プロトタイピングを繰り返すとリソースがなくなってしまって必要な機能を配置できなくなってしまいます。複雑編では行動カードをうまく使って視点を共有するチームが有利だと思います。まさに、そのようなシンプルシステムと複雑システムの違いを体験して欲しいというのが、この教材の主な狙いの一つです。

Q:3つのゾーン(目的ゾーン、設計ゾーン、設計資産)は、学術的にはどのような意味を持つのですか?
A:学術的な意味と完全には対応づけでいているわけではありませんが、各領域を扱う分野なら挙げることができます。価値工学や要求工学は目的ゾーンのような顧客価値や提供価値を扱います。要求工学は価値と仕様・機能をつなぐところを扱うので、設計ゾーンも対象にしていると言っていいかもしれません。設計資産の考え方について扱うことはナレッジマネジメントなどと呼ばれたりします。学術的な意味とは別になりますが、レヴィが提案するシステムデザインの考え方と一致するようにつくってあって、私達の言葉では、目的ゾーンは「システムの外ビュー」、設計ゾーンは「システムの中ビュー」に対応します。設計資産は、システムモデルなどのような形で蓄積すると活用や継承がしやすいですよねというメッセージも込めています。

Q:このゲームをつかったワークショップをぜひやって欲しいのですが、アカデミック価格があったら教えて下さい。
A:ありがとうございます。アカデミック価格というのは設定していなかったので、ちょっと考えさせて下さい。通常価格についての案内を含む形でちょうどリーフレットをつくったところなので、差し上げます。
※「ペジテの自転車」案内(PDF)
記載内容が古くなってしまったのでPDFの掲載をやめました。新しい資料ができ次第再度掲載します(2022年1月)