こんにちは。吉澤です。
昨年の夏頃になりますが、レヴィのメンバー全員とその家族で長野県の蓼科に合宿に行ってきました。
レヴィでは、だいたい半年に一度、泊まりがけで合宿に行って、将来のことやチームのことなど、普段と目線を変えて話す機会を作っています。合宿中は、必ずしも仕事だけでなく、バーベキューをしたり子供たちと虫を捕まえたりと、忙しい日常ではなかなかできないようなことをして過ごします。
そんな合宿の中で「システムモデルを使って朝食を作る」という謎のチャレンジをしてみました。合宿全体の話は置いておいて、この部分を身近なものをシステムモデルで表現してみた例としてご紹介したいと思います。
なぜシステムモデルを使ったのか?
料理ってよく考えると意外とやることが多くて難しいですよね。僕は決して料理が上手くないので、レシピを見るだけではなかなか作り方がイメージできません。
また、料理が得意な人はすべてを自分の頭の中でやってしまうので、「次に何をするのか」「何を用意すればいいのか」が周りの人には伝わらなくて、手伝うこともできません。しかし合宿ともなると、結構な分量の食事を作る必要があるので、料理が得意な人ばかりに任せてはいられません。
そこで、食事を作るプロセスをシステムモデルで表現することで、「みんなで作り方の認識を揃えて、もっと効率良く作ることができるのではないか?」と考えたのです。
何を作るか?
ものすごく凝った料理の方がシステムモデルが役に立つのかもしれませんが、今回は最初の試みなので比較的簡単な料理でやってみました。それはラピュタパンです。
ラピュタパンとは、映画「天空の城ラピュタ」に登場する料理です。料理と言っても食パンの上に目玉焼きが乗っているだけです。
ラピュタパンはとても簡単な料理なのですが、それでも人数が多くなると全員分のトーストを焼いたり目玉焼きを焼いたりするのは大変なことです。
ラピュタパンのレシピ
クックパッドを見るまでもなく、もっともシンプルなラピュタパンのレシピは、
- 食パンを焼いてトーストを作る
- 卵を焼いて目玉焼きを作る
- トーストの上に目玉焼きを乗せる
だろうと考えました。
問題はラピュタの中で目玉焼きが2つにカットされていることです。
パズーは、シータと一緒に朝食を取るために2人分を用意していました。ただ、シータは前の晩に突如空から降ってきたので、パズーの1人分の卵を2人分として用意したのだと思われます*1。
実際には今回は目玉焼きを2つカットする必要はないのですが、なぜかトーストを2つにカットすることで対応しました。
つまりレシピは、
- 食パンを焼いてトーストを作る
- トーストを2つにカットする
- 卵を焼いて目玉焼きを作る
- 目玉焼きを2つにカットする
- トーストの上に目玉焼きを乗せる
としました。
忠実に再現することを重視して、調味料などの味付けはナシです*2。ちなみに合宿ではここから、目玉焼きの乗せ方について、ラピュタを観ながらパンの耳と目玉焼きの黄身の関係から議論したのですが、あまりに不毛だったので割愛します(笑)
ラピュタパンのシステムモデル
レシピを確認したところで、これをシステムモデルで表現します。ラピュタパンを作るという「手順」を表現したいので「アクティビティ図」というモデルを作りました。
作ったモデルの全体像がこちらです。 モデルを5つのパートに分けて説明します。
① まずは左側のトーストを作るパートです。 食パンにバターを塗ると「ラピュタパンの土台(生・2倍体)」ができます。「ラピュタパンの土台(生・2倍体)」をトーストしたもの「ラピュタパンの土台(2倍体)」をカットすると「ラピュタパンの土台(1倍体×2)」ができます。これでトーストの準備は完了です。
② 次に左上の目玉焼きを作るパートです。 こちらは生卵を焼くだけです。
③ そして左下にはお皿の用意も記述しました。
④ トーストと目玉焼きとお皿の用意ができたら、組み立てのパートです。 組み立てると「ラピュタパン(3倍体)」ができて、カットすると「ラピュタパン」の出来上がりです。
⑤ 最後のパートは配膳して食べるところを表現しています。
システムモデルを使って作ってみた感想
完成したモデルでは、「カットしたトースト」に目玉焼きを乗せた後にさらにカットしています。レシピでは、「カットしたトースト」に「カットした目玉焼き」を乗せるだけでしたので、ここは後から加えられた変更です。
これはモデルを見て話した結果、この手順の方が作業効率が良く、料理の出来栄えがいいだろうと考えたからです。
また、モデルの説明の時に分割した5つのパート「トースト作り」「目玉焼き作り」「お皿の用意」「組み立て&カット」「配膳」のそれぞれに人を配置することで、多人数でも効率良く作業できました。
このようにラピュタパンというとても簡単な料理でも、システムモデルで手順の共有認識を作ることで、みんなからアイデアや意見を引き出すことができました。
まとめ
今回は食事を作るというプロセスをシステムモデルで表現してみました。作った料理はとても簡単なものですが、合宿のように複数人で料理する時にはとても役立つと思いました。出来上がったラピュタパンはとても美味しかったです。
このように身近なものでもシステムとして捉え、システムモデルで表現することで、何か新しい気づきに出会うことがあります。みなさんもぜひ試してみてはいかがでしょうか。
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