株式会社レヴィ ブログ

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新入社員向けプログラム(2)顧客の課題を理解する

鳥取ITアカデミーで実施した新入社員向け研修プログラムの紹介ブログの第2弾です。

前回紹介した「システム開発の全体像」の次は、顧客の理解という視点からITエンジニアの役割を考えるプログラムを実施しました。

このプログラムの目玉は本格的なロールプレイによる顧客対応です。「老舗旅館のDX」をテーマにして、旅館の経営者や従業員になりきったレヴィメンバーにヒアリングや提案を行うことで、ITエンジニアの仕事を先取りして体験します。

ディスカッションパート

今回はプログラムを「ディスカッションパート」と「ロールプレイパート」に分けて、ロールプレイを挟んで同じ内容のディスカッションをするという構成にしました。

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プログラムの流れ

ディスカッションでは「ITエンジニアの役割とは何か?」について話し合い、それぞれの考えを参加者自身の言葉で記述しました。その上で、ITエンジニアになりきってロールプレイパートに進みます。

ロールプレイパート

ロールプレイパートでは、レヴィメンバーが老舗旅館の経営者や従業員に扮する一方で、新入社員たちがその旅館を担当することになったITエンジニアになりきって、旅館に対する提案をまとめていきます。

今回、この研修のためにレヴィ側は架空の老舗旅館「いわや」の細かい設定をつくりこんできました。その一部をチラ見せします:

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「いわや」の設定(ごく一部)

上のスライドは「いわや」の設定のごく一部ですが、この他に「課題」「従業員の気持ち」などの細かい設定もつくりこんでおき、ITエンジニア(になりきった新入社員たち)からのヒアリングに答えていきます。

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「いわや」にヒアリングするITエンジニアたち

「どんなことにお困りですか?」といった表面的な質問では、いわやの人たちも表層的な課題までしか答えてくれません。ITエンジニアたちには、システムモデルをつかっていわやの業務を深く理解したり、課題を掘り下げてその原因や目的を聞き出すことが求められました。

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顧客の業務を深く理解するためのモデル

ロールプレイの最後には、各グループが「いわや」に提案を行いました。ここでも「なりきり」が重要なので、実際の仕事の際と同じように、提案の質が求められているものに届かず、厳しい言葉が返ってくる場面もありました。

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右側の「いわやの人たち」に向けて提案を説明する様子

再びディスカッション

ロールプレイを終えて現実に戻ってきた後は、最初に議論した「ITエンジニアの役割とは何か?」についてあらためて個人ごと、グループごとに考えました。

その結果、ロールプレイ前の考えにプラスして「顧客の本質的な課題を理解する」「顧客の課題を言語化する」などの表現が出ており、大切な役割に気づくことができたようです。

どのようなことを学べたか?気づいたか?という簡易振り返りでは次のような意見が出ていました。このような言葉が出てくることから、顧客の課題の本質を理解する大切さや方法について、意識できるようになったことが分かります。

  • ヒアリングが重要すぎるということ
  • 課題の深堀りをすることの大切さ
  • 課題を言語化することの重要さと難しさ
  • 業務フローをつくることによって課題を見つけやすくなるということ
  • 本質的な課題は見えにくいということ
  • ヒアリングでは話の焦点をあわせなければならないということ
  • 伝えたいことは簡単にまとめなければならないということ

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