株式会社レヴィ ブログ

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システミング式課題抽出ワークショップ

レヴィが提案するフレームワークであるシステミングの基本的な目的は「システムデザインを確実に、そして上手に進めること」です。しかしそれだけではなく、企業やチームにおける設計開発の現状のやり方を可視化して課題や問題を抽出することにも活用することができます。

レヴィがお客様と一緒にシステムデザインに取り組む際には、まずはそのような課題抽出を目的としたワークショップを行います。今回は、最近実施したシステミング式課題抽出ワークショップの例を紹介します。

システミングについての詳細は、システミングガイドブックをご覧下さい。

今回ご一緒した会社

今回紹介する例は、大阪に本社を構える株式会社マトリックス様において実施したワークショップです。マトリックス様は、ICタグ、無線通信、計測などにおける高い技術力を活用した様々な製品やソリューションを開発・提供されています。そんなマトリックス様で設計開発の業務を担うエンジニアの皆様に参加して頂きました。

matrix-inc.co.jp

プロセスを可視化

まずはシステミングにおけるモデルとマイルストーンの考え方を使って、現状の設計開発のプロセスを可視化するワークに取り組みます。

システミングではモデルを「ある観点から見たシステムの姿を文書や図などで表現したもの」と位置づけています。設計開発の中で作成する中間成果物をあらためてモデルとして捉え直すことで、「どのようにシステムを切り取りながら設計を進めていっているのか?」が分かります。

マイルストーンは一般的な言葉であり、どのチームや企業でも使っていると思います。システミングにおけるマイルストーンは、そのマイルストーンの目的と扱うモデルを明示的に示すところが特徴的です。

この2つのシステミングの考え方に沿って、現状の設計開発においてどのようなモデルをつくっているか?どのようなマイルストーンで区切っているかを付箋をつかって表現していきます。

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プロセス可視化ワークの様子

コンテキストを可視化

次に、システム開発における2つの重要なコンテキスト(文脈)であるシステムコンテキストプロジェクトコンテキストをモデル化していきます。

それぞれのコンテキストにおいて登場する外部要素(コンテキストエレメント)をワークショップの中で洗い出していきます。

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コンテキストモデリングの様子

5つの分からない

課題の洗い出しに行く前に、システムデザインの課題類型である「5つのわからない」について確認します。

システミングでは、システムデザインを難しくする様々な不確実性や課題を次の5つに分けて整理しています。

  • 認識ギャップ
  • リスク
  • 無知
  • 曖昧さ
  • 変化

よくある課題をこのように整理して意識しておくことで、課題を抽出しやすくなります。

5つのわからないについてもっと詳しく知りたい方はぜひシステミングガイドブックをご覧下さい。

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認識ギャップ(5つのわからないのうち1つ)

課題をマッピング

最後のワークはいよいよ課題の洗い出しです。ここまでに可視化したプロセス、システムコンテキスト、プロジェクトコンテキストの上に、これまでに起こったトラブルこれから起こりそうな課題についてマッピングしていきます。

プロセスとコンテキストを可視化しているからこそ、単に「課題を洗い出してみよう」とするの比較してより多くの、より本質的な課題を抽出することができました。

ワークショップに参加したマトリックスの皆様からもご好評を頂きました。フィードバックを一つだけ紹介します:

「可視化することで課題点をチームに共有したり認識のずれを確認することができて、とても良かったです」

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課題マッピングワークのスライド

おわりに

このようにして、システミングの考え方を使って効果的に現状の認識や課題点の洗い出しを行うことができます。

さらに、このようにして洗い出された課題は、ビューモデルやマイルストーンなどのシステミング表現の上にマッピングされているので、システミングによる改善案を考えやすい形になっています。

もちろん、課題を抽出して終わりではなく、システミングあるいはシステムデザインの観点からその課題の解決に一緒に取り組むというのがレヴィのお仕事になります。

今回紹介した課題抽出ワークショップやシステミングについてご関心・ご要望のある方は、下記のリンクからお気軽にお問い合わせ下さい。

levii.co.jp